2009/06/20

force density method


ケーブルを使った構造体は、それ自体の自重による緊張状態によって、ある程度かたちが決まってくる。境界条件を決めていくと自ずとある方向の「かたち」が見えてくる。ある程度というのがポイントで、はっきりと一つの方向ではない。同じ初期条件でも違うかたちが数通りあり得るし、ほんの少し新しい条件を負荷することでもかたちは変わってくる。境界条件は現実世界では無数に設定可能だし、人によっても解釈が違うわけだから、この設定の仕方によってかたちは変わってくる。
ここでのかたちの選び方には感性による部分が残されている。重力が絶対的に支配する力学の世界にも、感性による部分が残されているのはおもしろいと思う。力とかたちの関係は実に深くておもしろい。今こんな内容をボスに教わりながら、仕事しています。

2009/06/18

7月のコンペ

久しぶりの更新。
ベルギーのシャルロワという街にかかる歩道橋のコンペ。
この街はスラム化が進み、経済的にも落ち込んで深刻な問題を多く抱えている。街の活性化と再生のために、8つもの公共事業(官民合同)が仕掛けられるそうだ。その中の2つが僕の事務所が参加するコンペの対象だ。政治的な思惑も渦巻いているなかなか難しいコンペで、さらにコンペで求められる要求がとても良い解決策とは思えないという状況。しかし予算は十分にある。

僕たちとしては、求められている要求に対してのストレートな答えではなく、ベストな解決策を提案する代わりに、コストを大幅に下げるというアイデアで挑む予定。

2009/02/05

オランダ

昨日、ブリュッセルに到着。
休む間もなく、とあるコンペのための打ち合わせでオランダへ。建築家、エンジニア、ランドスケープアーキテクト、ゼネコン、鉄工メーカー、コンクリートメーカーなどそれぞれ専門が集まりチームで参加するコンペ。それぞれ専門の観点から話をするというより、初期の段階の方向性からブレストしていく。もちろん大まかな方向性やアイデアは、こちらからの提示になるのだが、専門にとらわれず活発に議論が行われる。それぞれの職能を尊重しつつ、非常にフラットな議論。

これから9月までクライアントとの打ち合わせを数回行いながら、案を作っていくというちょっと変わった形式ではあるが、非常におもしろいコンペである。あまり詳細は書けないが、コンペの要件を見て気がついたのは、契約の方法、採点の基準などが、日本の土木のコンペに比べると、何を求めているのか、勝者が最終的にどのような段階でどう契約するといったことが詳細にわたって提示されている点である。曖昧な部分が少ない。

追記:6月18日  現在、最後の2チームに残っている。結果は9月。