2009/06/29

シャルロワ

街の写真。現地を見に行ってきた。街の半分は荒廃している。ベルギーの中では治安の悪い街。表面的にはあまり危ない感じはないけれど、路地を入ると雰囲気が少し変わる。
今回のコンペは街の再生をかけたプロジェクトの一環。ベルギーの中では貧しい街のようだが、街中、公共事業が進行している。ただこの街の計画は良くない。コンペの提案で少しでも良い方向に全体を引っ張れればいいのだけれど。日本のようにこっちも不景気、でも少しずつ手を入れながらの改修が多いが、公共事業は沢山進行している気がする。コンペはチームでのエントリー。



2009/06/20

force density method


ケーブルを使った構造体は、それ自体の自重による緊張状態によって、ある程度かたちが決まってくる。境界条件を決めていくと自ずとある方向の「かたち」が見えてくる。ある程度というのがポイントで、はっきりと一つの方向ではない。同じ初期条件でも違うかたちが数通りあり得るし、ほんの少し新しい条件を負荷することでもかたちは変わってくる。境界条件は現実世界では無数に設定可能だし、人によっても解釈が違うわけだから、この設定の仕方によってかたちは変わってくる。
ここでのかたちの選び方には感性による部分が残されている。重力が絶対的に支配する力学の世界にも、感性による部分が残されているのはおもしろいと思う。力とかたちの関係は実に深くておもしろい。今こんな内容をボスに教わりながら、仕事しています。

2009/06/18

7月のコンペ

久しぶりの更新。
ベルギーのシャルロワという街にかかる歩道橋のコンペ。
この街はスラム化が進み、経済的にも落ち込んで深刻な問題を多く抱えている。街の活性化と再生のために、8つもの公共事業(官民合同)が仕掛けられるそうだ。その中の2つが僕の事務所が参加するコンペの対象だ。政治的な思惑も渦巻いているなかなか難しいコンペで、さらにコンペで求められる要求がとても良い解決策とは思えないという状況。しかし予算は十分にある。

僕たちとしては、求められている要求に対してのストレートな答えではなく、ベストな解決策を提案する代わりに、コストを大幅に下げるというアイデアで挑む予定。