2009/06/20

force density method


ケーブルを使った構造体は、それ自体の自重による緊張状態によって、ある程度かたちが決まってくる。境界条件を決めていくと自ずとある方向の「かたち」が見えてくる。ある程度というのがポイントで、はっきりと一つの方向ではない。同じ初期条件でも違うかたちが数通りあり得るし、ほんの少し新しい条件を負荷することでもかたちは変わってくる。境界条件は現実世界では無数に設定可能だし、人によっても解釈が違うわけだから、この設定の仕方によってかたちは変わってくる。
ここでのかたちの選び方には感性による部分が残されている。重力が絶対的に支配する力学の世界にも、感性による部分が残されているのはおもしろいと思う。力とかたちの関係は実に深くておもしろい。今こんな内容をボスに教わりながら、仕事しています。