2011/05/21

Roland rainer

1年ほど前にアムステルダムの古本屋で買った作品集をながめる。作品についてあまり知らなかったが、作品集の写真の質感が気に入って買った。久しぶりにみて、ネットで検索してみたら興味深い映像を発見。

都市計画、居住区の考え方について語っている。過去と異なることをする必要はなく、歴史の中にある重要なアイデアを現代に合わせてつなげていくというごく当たり前に思われがちなことをいっているのだが、納得した。

100年、1000年以上前も人が感じることは同じだとするなら、歴史の中に残る習慣や構成には重要な意味が残されているはずだ。街区において外部からのプライバシーを確保しつつ内部を開くことや、広すぎない適切な密度が良質な住環境をつくる可能性があること、誰もが手の届く価格にであることなど、ごく当たり前のことを、どのように現代の回答として用意するかは、公共の場所をつくる人間として考えなければならない。

日本も欧州も、公共のデザインは、どのように職能を一般の人々に共有してもらうかという観点においては、同様の危機的状況にあると思う。