欧州と日本ではデザインのベクトルが異なっている気がする。特に震災もあって日本の場合、コミュニティ(人)に大きくシフトしている。反対に欧州は、モノにまだ可能性を感じていて、新しい設計手法やツール、解析など最先端の技術の方向へと進みつつある。
僕はというとこのどちらも大切だと感じていて、むしろこれからはバランスなのだと思う。新しい技術や解析はあくまでツールだし、コミュニティに頼りすぎると設計という行為(職能)の意味が見えにくくなるのではないか。
今回の講演会で、僕個人的に意図したいことは、どのようにバランスのある設計を可能にするか、多くの人と共有可能なデザインが可能になるのかという方法試論を投げかけたいと思っている。