2010/07/22

ルーヴァン

今日は朝からルーヴァンへ敷地の写真を撮りに。コンパクトで心地よい街。ブリュージュほど街の中心部の車の通行を規制していないが、歩行者優先がブリュッセルより浸透していて、どの車も非常にゆっくり走る。中心部のカフェでは週末たくさんのイベントやライブがあり、学生の街で治安もいいため、安心して過ごせるそう。大学と街との連動した街のつくりかたに特徴があるようで、次回またゆっくり来ようと思う。今日は写真を撮って、そのまま事務所に戻る。

そしてフランスのコンペの印刷を済ませたら、明日から3週間ほど夏休み。仕事関係とプライベートと予定が盛りだくさんだが、後半2週間はゆっくりできそう。今日は早めに帰って荷物をパッキングしないと。

2010/07/17

ルクセンブルク

展覧会「shaping forces」巡回展の打ち合わせでルクセンブルクへ。場所はルクセンブルク建築協会。会場となる空間は、元々工場であったところを改修したもので、なかなかいい空間。正方形に近い空間は使いやすそう。窓が多いが、逆に大きな模型を彫刻のように展示するこの展覧会には自然光が入ってちょうどいい。壁が少ない分、展示パネルは天井から吊る形を考えている。会場をざっくり見て、必要そうな場所の寸法を測ってから、予算、輸送、協賛などについて細かく打ち合わせる。

ルクセンブルクは小さな国ではあるが、担当者は予算が少ないといっていたが、世界でもっとも裕福な国だけあって、僕からすると十分にあると思う。ルクセンブルク建築協会の運営には、銀行、建設会社、行政などが常にスポンサーとしてついているため、まだそれほど建築家も多くないこの小さな街でも成り立っているのだ。日本との関係もあるようで、過去に日本の建築展を開催したこともあるようだ。

打ち合わせ後、担当者とbozarのイワンと3人で夕食をとり、3時間かけてブリュッセルへ戻る。展覧会が巡回していくたびに、様々な人に会えるのが楽しい。

2010/07/08

ベルギーのお土産


フランスのスーパー、カールフールが家のすぐ近くにあるのですが、オリジナルの食材やビールがなかなか優秀。お気に入りをいくつかあげると、トマトジュース、クリーク(チェリービール)、チョコワッフル、ラザニア、パウンドケーキ、ポテトチップスなどなど。トマトジュースはとろっとして濃厚。最近はヒューガルテンをトマトジュースで割って、レッドアイのようにして飲んでいる。これがさっぱりしていける。ワッフルはいろいろ試したけど、焼きたて以外ではこれが一番優秀だと思う。ビールにワッフル、ポテト、どれもベルギーの名産品。身近なところに手頃な感じであるのがいい。

もうすぐ夏休み。たくさんの人に会う予定。
そして楽しみなことが待っている。

2010/07/06

コンペ、シンプルということ、統合

アムステルダムの歩道橋コンペ。今日結果が出て勝利。今回はプレゼン資料をつくっている時から勝てそうな予感はあった。ちょうど人工島アイブルグに建設されるクラウスエンカーンの建築の隣にできる。建築的な提案を求めていたコンペだし、オランダらしくクライアントとして求めていることが募集要項に明記されていた。提案の内容としても、基本的な図面(配置図、立面図、横断面程度)、簡易的な構造解析以外はほぼ自由。求められた要求に対してどう答えたのか、その考え方が問われるわけだ。細かな法規的なことや構造計算などよりも、どう考えたかを競い合う。

クライアントとしての要求は、シンプルな橋、建築的な価値を持つこと、経済性、メンテナンスの4つ。いつものようにかたちをどう導き出したかというストーリーにのせ、プレゼンを行った。かたちは力学的特性(曲げモーメント分布)から導き出されたものであると同時に、鳥が海面を羽ばたくイメージや海の波のイメージが統合されたものになっている。横断面のシークエンスを見ると鳥が羽ばたくような形状をしているのだ。立面的には、厚さ30mmの一枚のスチールシートがゆったりと波のようなカーブで連続し、海の上に浮かぶことになる。スパン割は約20mピッチで施工性、コストと同時に力学的な観点からも非常に合理的なものになっている。また、床版や桁といった区分がなくスチールの板一枚が橋脚の上にのるだけなのでメンテナンスも容易だし、施工性やコストの観点からも利点がある。すべての要素が不可分に結びついている。このことがこの事務所の提案の最大の特徴なのだ。

今年の初旬に勝ったブリュージュのコンペに続き、この橋もこれまでの作品に比べるとシンプルで控えめなかたちである。ただしただシンプルで控え目ではヨーロッパでは勝てない。たとえコンペでシンプルな提案を求めていても、どこかに独特の人を惹きつける魅力、もしくは議論できる内容を持つことが重要なのだ。

今取り組んでいるフランスのコンペも同様に自然との親和性を求めている。このところそういう内容の提案が多い。シンプルでありながら同時にという一見すると相反するような命題は、僕にとって非常に興味深い。きっとそういった中から新しいものが生まれてくる気がしている。

写真は内容とは関係ないが、ケブランリーのパトリックブランの壁面緑化。アートと建築の融合が自然体な感じがして、ジャンヌーベルの建築はやっぱりいいと思った。6月初旬の休暇中の写真をブログに載せようと思ったら、パリの建築的な写真はこれだけ。でも今回のパリは過去4回の中で一番楽しかった。


2010/07/04

6月30日から地下鉄に自動改札が導入された。ヨーロッパの駅は改札がないことが多い。つまり街と駅構内が連続する。ホームと構内、ホームと街との間の壁を設ける必要がない。
自動改札が導入されてから、あちこちにバリアができた。透明のガラスなのだが急に窮屈になった気がした。壁一枚、バリア一枚、空間の感じられ方はちょっとしたことで変化する。同時に人の行動へも影響する。昨年夏訪れたチューリッヒの中央駅はそういった意味では非常に開放的ですばらしい空間だった。構内でレゲエライブが行われ、使い方と空間ともに、街とホーム・構内は連続している。開口やボリューム、レベル差、あるかたちによって生み出される空間の有り様があるのだと思う。そういう意味でもform=かたちは重要なのだと思う。


かたちの話といえば、6月初旬にパリでいったバカラ美術館。これがよかった。おそらく僕ひとりでは来なかっただろう。非常に繊細で、それぞれの時代が反映された様々なかたちを楽しめる。ここでいうかたちは、空間的なものとは少々異なるが、時代や思考を反映する。そしてここで思ったことは装飾というもう一つのかたちの在り方。様々な意味や価値観、思いが込められている。人はそういうものに惹きつけられるのだと思う。


2010/07/02

7月


あっという間に7月。今月末には夏休みで日本に行く予定。いろいろやらなければいけないことがあるが、基本的にはゆっくり過ごすつもり。展覧会も先日無事終了し、今はアムステルダム、南仏の街フレジュスのコンペに取り組んでいる。締め切りはちょうどバカンス直前。ちょうどいいタイミング。展覧会は大好評のうちに終了。早くも世界中から巡回展のオファーがある。日本でも開催できたらと考えているが、どうプレゼンテーションするかが鍵となる気がしている。

写真はゲントの魚市場のモニュメント。6月初旬にA+編集長ステファンの案内でゲントを巡った時に撮ったもの。この日は暑かったー。

2010/07/01

MAC

2週間前にMacbookproの画面が突然映らなくなった。とりあえずベルギーの正規代理店で修理を依頼。なんとおおよそ2週間かかるとのこと。まあゆっくりとしたこの国なら当然あり得る。7、8月はバカンスシーズンで1ヶ月かかることもあるそうだ。

今回で2度目の修理、しかも2度目のロジックボード交換。昨日無事戻ってきたと思いきや、内蔵isightを認識しなくなっていた。さらにDVDも焼けなくなっていた。。。。とりあえず夏に日本に戻るのでそのときに、アップルストアに持っていこうと思う。ここでは限界がありそうだ。せっかく今回はMacなしで身軽に日本に行こうと思ったのに。。。

世界は一長一短。こういうときに日本の対応と技術力の良さを痛感する。まあ、こっちは、こころにくい対応に、心地よくさせられることがあるのだが。重要視しているポイントや習慣の違いは大きい。

滞っていたブログ更新を再開しようと思う。