関係者の夕食にまぎれながら、いろいろな話をする。すると終盤、BOZARのディレクター、ポールジャルディンがきて、特別に他の展覧会場への入場許可を取ってくれた。夜間に通常は入れないのだが、そこは美術館のトップ。すぐさまセキュリティが解除され、中へ。
「The World of Lucas Cranach」はおすすめ。16世紀の画家Lucas Cranachの展示だが、コンテンツもさることながら、レイアウトが秀逸。以前ブログに書いたOFFICE KERSTEN GEERS DAVID VAN SEVERENによるもの。
展示ルートの統一感を保ちつつ、コンテンツごとに微妙な差異を与えていた。一見普通。しかし、微妙な差異や視覚的な空間の連続性の変化によって、この種の展示の単調さを回避しつつ、普通の人には気がつかないほど繊細な工夫が凝らされている。しかもつくりすぎていないし、カテゴリーごとに説明を読む休憩スペースが用意されるなど、非常に機能的にもよく考えられているあたりは、ベルギーの建築家らしいところだ。1月末までだが必見。一般の人にも伝わるデザインを考える上では非常にいい例だ。
その後、イワン、ステファン、ヤン、ポールジャルディンと記念撮影をし、イワン、ステファンとビールを一杯飲みにいく。今後の話をして、僕は地下鉄で帰宅。
今夜は有意義で楽しい夜だった。イワンとステファンは、僕の彼女にどっちが先に会ったか、たくさん話したことがあるかで言い合っていた。
2人は、これからのベルギーの建築、土木シーンの中心にいることは間違いない。このあたりのことはまた後日に。