休日。ベルギー王室の温室庭園を観に行く。これがなかなかすばらしい。天気も良くぽかぽか陽気の中、トラムで10分ほどで到着。この時期2週間ほどしか一般公開されない。ヴィクトル・オルタの師アルフォンス・バラによる設計。19世紀のアールヌーボー建築。
薄いコバルトグリーンの光に包まれ、熱帯の植物に囲まれながらガラス温室の中を散策。所々にベンチも置かれ、とにかく心地いい空間。大小様々な温室を巡りながら、途中屋外の公園を経て、半地下の空間、そして最後に巨大な円形の温室へと導かれていく豊かなシークエンスを持っている。
この空間の心地よさは、ガラスを透過した薄いコバルトグリーンの光の状態と、それに照らされた植物によってつくり出されているのだと思う。まさしく空間とコンテンツという2つが絶妙のバランスで絡み合っているのだ。19世紀の建築に何か大きなヒントを感じた。おすすめの場所である。