2010/03/21

地方

ブリュッセルでは、ブリュッセルエクスポートという国内企業が海外で何かを行う時に行政がサポートをする助成制度がある。建築やデザインに関しても適応される。ブリュッセルはベルギーの首都とはいえ人口は100万人ほど。日本の地方都市レベルである。

この制度がおもしろいと思うのは、ベルギーを世界に輸出ということではなく、ブリュッセルという都市を直接世界につなごうという点。もちろん行政区分(ブリュッセル、ワロン、フラマンという3つ)や首都であることということが影響しているのだと思うが、都市レベルで世界がつながることには可能性があると思う。アントワープがファッションで知られるようになったことや、アーヘンの例のように、地方都市がどう世界とつながるかということから、地域の生活にしっかりつながった独自のものが生まれる気がする。

ヨーロッパを旅していて思うのは、パリもロンドンもアムステルダムもおもしろいと思うのはローカルな部分。情報量という点では圧倒的に東京の方が多いからだ。東京には世界中のものが集まっているのだとよく思うことがある。どの街もこれほど世界の情報が集まってはいないのだ。

反対にスイスやベルギー、オランダの地方の小さな街に行くと少ないけれど独特のものが見つかることがある。世界の情報の流れに晒されていないからということもあるのだろうが。都市レベルの特色をそれぞれの好みでチョイスできるようなことが出来るようになったらおもしろい。